【コーチ向けアドバイス】負けず嫌いな選手を育てる:場面別声かけ例

モチベーション

今の子どもたちの課題

現代の子どもたちは、ゲームやSNSの影響で「失敗しても気にしない」「楽しければいい」と考える傾向が強くなっています。

スポーツの場でも、勝敗より仲間との協力や楽しさを重視する子が多く、悔しさを経験する機会が少なくなっています。

しかし、本当に強い選手には「負けた悔しさを次につなげる力」が欠かせません。

コーチの声かけや接し方次第で、子どもの挑戦心や粘り強さは大きく育ちます。

負けず嫌いの意味

「負けず嫌い」とは、単に勝ちたい意地ではなく、負けた悔しさをバネにして成長しようとする力です。

子どもが負けて悔しがるとき、コーチがその感情をうまく引き出し、努力や工夫の方向性を示すことで、挑戦心や自己成長の意欲が育ちます。

場面別声かけ例

1.試合で負けた直後

・悔しさを受け止める

 ✕「泣くな!」

 ○「悔しいね。本気で頑張った証拠だよ」

・次への意欲を促す

 ✕「次は勝たないと」

 ○「次に向けてどんな練習をしたらいいと思う?」

2.練習で失敗したとき

・努力を評価する

 ✕「そんなことじゃダメだ」

 ○「最後まであきらめずにやったね。次はここを工夫してみよう」

・自分で考える習慣を促す

 ✕「こうやればいい」

 ○「どうすれば次はうまくできると思う?」

3.他人と比べそうなとき

・比較より成長を意識

 ✕「○○くんはもうできてるよ」

 ○「昨日より上手くなったところはどこ?」

・小さな成功を見逃さない

 「今日のフォーム、前より良くなってるね」

4.挑戦の場面

・背中で示す

・コーチも一緒に全力で挑戦し、努力する姿を見せる

・「自分も一緒にやってみよう。失敗しても大丈夫」

・達成感を味わわせる

・「難しいけど挑戦できたね。次はもっと上手くできるよ」

コーチの役割

負けず嫌いな心は、経験と環境によって育ちます。
コーチは、単に技術を教えるだけでなく、

・悔しさを受け止める

・努力や挑戦を褒める

・次の一歩を自分で考えさせる

といった声かけを通じて、子どもが「負けても立ち上がる力」を自然に身につけられる環境を作ることが求められます。

場面別の声かけを意識すれば、子どもは試合や練習で悔しさを感じるたびに、それを前向きな力に変えられるようになります。

そしてその力は、スポーツだけでなく、学業や将来の社会生活でも大きな財産となるでしょう。

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